2012年 01月 29日
老舗旅館 <松田屋ホテル>
創業:1675年(延宝3年)
長州藩の志士たちが足しげく訪れ、
しばしの休息と湯浴みを楽しんだという老舗宿、
松田屋。
歴史あるこの宿に泊りたくて、
先週、山口県湯田温泉を訪れました。
この宿の魅力のひとつは、廻遊式日本庭園です。
様々な松が植えられていますが、
中でも樹齢約300年といわれる“赤松”、
支えられながらもこの宿の歴史を見守ってきた巨体は
見事なもんです。
『六月十日、山口ニテ雨。アカマツ。と、私の手帳にある。「アカマツ」とそれだけメモをしてあるのは、この宿の、おそらく作庭して二百年以上は経ているらしい庭の赤松が、こまかい雨に濡れて枝もその根方の翠苔もじつにあざやかであった。その印象を忘れぬためにかいておいた。』
と司馬遼太郎さんは「街道をゆく -長洲路-」に記しています。
この庭園が大好きだという宿の方に、
庭園のこと色々聞いてみました。
この宿で働き始めて20年を超えるらしいですが、
働き始めた頃は今よりももっと木が生い茂っていて、
毎日のように庭師が手入れをされていたと。
その後大きい台風に3度程遭い、
かなりの木が駄目になったそうです。
今でも、週に何度か数人の庭師が手入れをしているそうな。
“やっぱし!”と納得できるほどに、
この庭園は美しく管理されています。
この庭園の魅力は眺めるだけではありません!
庭園のあちこちに置かれた
萩焼のオブジェを探し廻るのも良し、
ほっこり足湯につかるのも良し、
西郷隆盛さんらに倣い四阿で密談する^^のも良し、
生態観察(笑)するのも良し。
時を掛けて皆によって大切に守られてきたこの庭園は、
何分居ても飽きない庭。
日本庭園のイエローブックなんてものがあったら、
絶対に載ると思うなあ。
次回は、松田屋ホテルのお部屋。
by lambidumidi
| 2012-01-29 16:49
| 旅:Voyage-Japon